全員が知恵者たれ

国民皆保険の破綻危機が叫ばれて久しい昨今、日本国内では高齢化や慢性疾患等の増加に伴い、調剤薬局を含む保険医療機関の報酬は下げ止まらず業界の収益構造は厳しいものとなっています。また、医療DX化や在宅医療は必要不可欠な要素となり、外資系企業や他業界からの参入等、調剤薬局を取り巻く環境や利用者のニーズは急速に且つドラスティックに変化しています。現代の医療業界はまるで吹き荒ぶ荒野のようです。

19世紀初頭、主にはイギリスから安住の地を求め北アメリカの大地に降り立った開拓民たちは、各々が違う出自や経歴を持ちながらも、同じ信仰を持ち利害を一致させ、協力したり知恵を出し合って土地を拓き、自らの家や仕事を築き、やがて町ができ、国家としても大きく繁栄していきました。これは苦難を克服するだけでなく、その後もより良い環境を多くの国民が求め続け、飽くなき努力をした結果だと思います。なかでもさまざまな知識、経験に基づくアイデアを持つ者は知恵者として非常に活躍し、人々の生活に役立つ発明や新たな職業を数多く生み出しました。女性の発明家もこの頃活躍しています。